漁師の漁網修理~笹川流れ

ある昼下がり、桑川港の岸壁で漁網を修理している漁師さんがいました。昨晩の出漁時に漁網が海底に引っ掛かり穴が開いたのだそうです。

漁師の漁網修理~笹川流れ
「漁師の漁網修理~笹川流れ」

笹川流れの桑川港に所属している、漁師のHさん。御年は70歳を超え、この道〇〇年のベテランです。網修理の網針(あばり)と修理糸を使い穴が開いた漁網を器用に修理していました。

網針(あばり)とは網結針(あみすきばり)とも言い、扁平な船形の針で、昔は竹製でしたが、現在ではプラスチック製になっています。

漁師の漁網修理~笹川流れ

漁師のHさんは、小型漁船で「板曳き漁(いたびきりょう)」と呼ばれ漁法で魚を獲っています。「板曳き漁」とは、網の開口部に鉄製の板を取り付け、海底を曳いて魚を獲る漁法です。漁船の推進により抵抗を受けた鉄製の板が、網を大きく広げますので、魚が網に入りやすくなるのです。

同じような漁法に「底引き漁」と言うのがありますが、違いは「板曳き漁」が、割合水深の浅い沿海で漁を行い、小型の馬力の小さい船でも漁が可能な点です。
海底を網で曳き回すので、どうしても岩等に引っ掛かる事が多くなりますので、網の修理はその都度必要となります。Hさんの手元に写っている白い物が網針です。

今の時季の「板曳き漁」では、カナガシラやカレイ、キス等の水揚げが多くなっています。新潟県では、7月から8月は「板曳き漁」「底曳漁」とも休漁期間となっています。その間、漁師さんはどうするのかと言いますと、他の漁法(ごち網、アマダイ網等)で出漁したり、海に潜り、岩牡蠣やあわび等の貝類を獲ったりするのです。

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